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冲方丁(うぶかたとう)光圀伝,天地明察,あらすじ,インタビュー 画像と動画の掲示板
日時: 2012/09/19 20:14
名前: 冲方丁 掲示板

(*)冲方丁(うぶかたとう)プロフィール
生年月日 :1977年2月14日
出身地 :岐阜

<主な受賞歴>
スニーカー大賞金賞(1996年)
日本SF大賞(2003年)
吉川英治文学新人賞(2010年)
本屋大賞(2010年)

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正しい表記:冲方丁,うぶかたとう
間違い表記:沖方丁,おきかたとう,うぶかたちょう
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(*) 冲方丁 動画
http://youtu.be/wQ5rbKvZ8vM
映画『天地明察』早稲田大学試写会での冲方丁さんトークショー

(*) 冲方丁 動画
http://youtu.be/IVUn3v6wgRQ
冲方丁『光圀伝』ができるまで


(*) 冲方丁 著書
http://amzn.to/PzinGg


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(*) 冲方丁 インタビュー
http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi099_ubukata/

ーーお生まれは岐阜だそうですが、幼少期は海外で過ごされたとか。

冲方丁 : 岐阜で生まれて千葉に越して、すぐシンガポールに行き、日本にちょっと帰ってきてからネパールに行きました。4年以上同じ場所に住んだことがなかったんです。

ーーでは、はじめての読書の記憶というと、どこで何語で読んだ本になるのでしょう。

冲方丁 : 物心ついたときに読んでいたのが...今日持ってきたんです(と、鞄から取り出す)。 79年版の『デイリーコンサイス英和和英辞典』。ネパールに住んでいた11歳から13歳くらいまでの頃、これが唯一身近にあった日本語だったので、ひたすら読んでいたんです。もうボロボロですけれど。

ーー背表紙が取れてしまっていますね! 開いたらもう、崩れそうです。

冲方丁 : 面白い単語を引いたりして、辞書で遊んでいたというか。海外にいると日本語に飢えるんですよ。あとは、大人たちが置いていったいろんな日本語の本を読んでいました。なのでジャンルはバラバラなんですよ。コバルト文庫があったかと思うと『週刊ダイヤモンド』があって、『グイン・サーガ』が5巻から10巻までだけあったり。ネパールといえばヒマラヤなので、夢枕獏さんの本も多かったですね。「キマイラ」シリーズとか。とにかく子供向けも大人向けもとりあえず手にとっていました。ジャンルというより、"日本語の本"というくくりで読んでいました。

ーーああ、日本人の旅行客や滞在者が帰国する時に置いていった本を。

冲方丁 : 日本人が来る料理店やロッジとか。ネパールで働いている日本人が集まるコミュニティの建物があって、そこには誰かが撮ってきたVHSの名画なんかもありました。滞在している人たちには子供連れの家族も多かったので、そういう方々が残していってくれた絵本や漫画もありました。小学生でいきなり浦沢直樹の『パイナップルARMY』を読んで(笑)。『ドラゴンボール』も読んでいましたが、断片的にしか手に入らなかったので、登場人物たちが何のためにドラゴンボールを集めているのか意味が分かりませんでした。最新の『少年ジャンプ』を手に入れるにしても、空輸されてくるので1冊に8000円くらいかかるので、手に入った分を読み込んで、前後を想像するという読書の仕方をしていました。

ーー学校は。

冲方丁 : インターナショナルスクールに通いつつ、週末には在留の日本人がボランティアで先生をしている補習校に通っていました。日本人のファーザーやシスターがいて、そこに日本語の本もありましたね。『狼王ロボ』とか。半身不随で筆を口にくわえて絵を描いている星野富弘さんの本をいい本だなあと思って、音読していた記憶があります。

ーー平日の学校は英語で、週末の補習校は日本語、という生活なわけですね。

冲方丁 : インターナショナルスクールでは、日本の作品を訳してくれと言われることが多かったですね。日本のアニメや漫画がブームになっていたのですが、1冊だけ『ニュータイプ』が手に入っても、絵はあるけれど意味がわからない。それでどんなストーリーなのか翻訳してあげていました。「ガンダム」なんて全然知らないまま、ウソ翻訳で小説にしていました(笑)。

ーーおお。それが初めての創作活動ですか。

冲方丁 : 他に、グラマーのクラスが、本を読んだり詩や小説を書いたり、何でもいいので活字に触れようという授業だったんです。そこで初めて英語の小説を書きました。ウソのドラえもんを作って(笑)。それがみんなに喜ばれて、壁に貼られて各学年の人たちが読むようになっていましたね。あとは「ガンダム」の「ポケットの中の戦争」のビデオを手に入れた人がいたので、1から全部、セリフと情景を翻訳しました。それが12、13歳の頃。これはすごく大変で、1年がかりで訳しました。『AKIRA』も英語の吹き替え版も字幕版もなかったので、訳してくれと言われてやりましたね。小学生の解釈なんてたかが知れているんですけれど(笑)。

ーーバイリンガルだったわけですが、英語と日本語のバランスはどうだったんですか。

冲方丁 : どちらかというと日本語に偏っていたと思います。ただ、子供の頃って周りに日本語を喋る人が多いとスイッチが入って日本語脳になるんですけれど、英語を話す人が多いと英語脳になるんですね。その頃は独り言も英語で言っていましたし、アメコミも読みましたし、英語の小説も、邦題が分からないんですが、魔法とSFが合体したようなものを読んでいました。『DORAGONSLAYER』という作品は頑張って日本語に訳しましたよ。

ーーおお。そうした読書体験は、文章修業にもなったのでは。

冲方丁 : 文章修業プラス、想像力を働かせる訓練になりましたね。断片的にしか手に入らず話の前後が分からないので、想像するしかない。『少年ジャンプ』も、ある号で連載がスタートしたものが、何ヶ月か後に久々に新刊が手に入って読むと終わっていたりする。どう話が進んだのか、心の中で展開させていくしかないんです。『聖闘士星矢』ってなんだろう、『北斗の拳』は何のために闘っているんだろう、って思いながら(笑)。

ーー娯楽は本がメインだったんですか。

冲方丁 : ビデオもかなり繰り返して見ました。これも断片的にしか手に入らなくて。祖父が録画してVHSのテープを送ってきてくれるので、それを何度も観ました。でも、祖父も孫のためを思ってやってくれているんですけれど、チョイスがバラバラで、しかも続きがない。アニメの『ビックリマン』の次に『風雲!たけし城』が入っていたり、ウルトラマンのような特撮モノの後にNHK特集が入っていたり(笑)。今流行りのものを見せてやろうと思ったのか『ホビージャパン』が一冊だけ送られてきて、一体何の雑誌なのか分からなくて。

ーーどんな環境に住んでいたのでしょう。都会なのか、それとも...。

冲方丁 : 説明しづらいですね。インドにちょっと似ているのかな。南アジアのカオスというか...。ヒンドゥー教の寺院が多かったですね。イスラム教徒もクリスチャンも仏教徒もいましたし。僕がいた頃は車が増えてきた頃だったので、日本でいうと昭和初期の雰囲気だったのかな。よく道路を牛が歩いていましたね。幹線道路でよく車が停車していたんですが、それはたいてい、牛が道路を横切っているから。ヒンドゥー教では牛が神聖な動物なので、追い払っちゃいけないんです。だからどくまで待っている。うちの庭にもよく牛が来ていました。捨て牛がいっぱいいたんですよ。牝牛は牛乳が取れるけれど、雄牛は食べることもできないし、何も役に立たないといって捨てちゃうんです。

ーーうわあ。

冲方丁 : カースト制度の国なので、カーストが違う生徒は同じクラスになれないといった教育問題もありました。自分がいた頃に、民主化を進めていた王さまを弟が殺してしまう事件もあった。デモが起こってバスが燃えていたり、買い物に行くと車がひっくり返って道路がふさがっていたりしました。住んでいた場所がそんなところだったので、退屈だから何か娯楽を求めるという感じではなかったですね。僕の場合、小説や漫画やビデオに接するのは、娯楽を求めるというよりも日本語を求めていたからでしょうね。日本って何、日本で自慢できるものって何だろう、という。ちょうど日本の漫画やアニメがブームになっていたので、他の国の人が感心するものとして触れていたと思います。

ーー帰国してからは。

冲方丁 : 中2の後半くらいに日本に帰ってきました。そうしたら、それまで断片的にしか手に入らなかったものが、全部入手できるようになる。でも、本屋に行くと、あまりの膨大な量に、何を読んだらいいのか分からなくなってしまって。娯楽を浴びるほど楽しみつつ、どこかでお腹がいっぱいになっていましたね。それまでは1冊を消化しつくすことが読むことだったんですけれど、周りを見るとパラパラと読んでは捨て、読んでは捨て、という感じなのがどうしてもついていけませんでした。系統だてて読むことができるようにはなったんですけれど、雑食が身についてしまっているので、シリーズの3巻目から平気で読み始めてしまう(笑)。そこにあるものから読んじゃうんですね。それで、その巻を読み込んでから改めて1巻を読んでみたりとか。『グイン・サーガ』は、当時出ていた60巻くらいまでを読み終えたのが20歳の頃。それまでバラバラに読んで行ったりきたりしていました。そういう脳みそが培われたことを実感したのは、後にアニメの仕事をした時。本編20話の仕事をしながら、CDドラマで5話目くらいの頃の話を作らないといけないとなった時、ストーリーの構造の中のどの部分に焦点を当てるのかパッと分かるんです。今はすっかり力が衰えてしまいましたが、昔はアニメを1回見たらセリフを最初から最後まで言えましたし。

ーーえー!

冲方丁 : 15、16歳くらいまではアニメをテレビで見た後に最初から最後までセリフを諳んじて楽しんでいました。いつ見られなくなるか分からないので、必死に吸収しようといていたんですね。コンテンツがなくなったら2度と見られない。だから自分の中に蓄えようという気持ちが強くて。そのうちコンテンツの数が多くなりすぎて、できなくなってしまいましたけれど。さすがに全話をいちいち覚えていると疲れてしまって、一時期は苦しかったんです。それでもう、見なくなってしまうんですね。1話から5話まで見たら、あとは想像でいいやと思ってしまう。

ーー読書はどうたったんですか。

冲方丁 : 小学生の頃に半村良さんの『戦国自衛隊』や『亜空間要塞』を読んでまったく意味が分からなかったんですが(笑)、日本に帰ってきてからは身の丈に合ったものがいくらでも読めるようになって。コバルト文庫なんかも読みましたね。

ーーあ、少女小説を。

冲方丁 : 僕の中では少年もの、少女ものという区別がなかったんです。日本に帰ってきて最初に面白いと思った雑誌は『LaLa』で、その後『花とゆめ』にハマったし。表紙がキラキラしているなあと思いつつ学校に持っていって読んでいたら「お前それは女の子が読むものだよ」と言われて、でもピンとこなかったですね。なんで男が読んじゃいけないんだって。だから『少年ジャンプ』と『花とゆめ』を同時に読んでいたんです。あとはコバルト文庫やソノラマ文庫。コバルトは日向章一郎さんの「放課後」シリーズなどを読みました。男の子と女の子がいて事件が起こってそれを解決する、という内容だったと思います。

ーー高校に進学してからは。

冲方丁 : 高校は川越高校という、『ウォーターボーイズ』のモデルとなった学校だったんです。全部活がヘンなことをしていましたね。男子校なので基本的には女の子にモテるためにはどうしたらいいだろうというのが第一命題(笑)。それぞれの知力を尽くしてバカなことをやっていました。僕は美術部と同好会に入っていました。当時バーチャルリアリティーという言葉が流行っていたので、仮想現実同好会という名前だったんですが、まあメディアを学ぶということが主旨でした。当時は活字離れということが言われていたんですが、僕らのリアリティからすると小説もゲームやアニメや映画も全部並列してあって、活字離れというより、漫画や小説の違いがなくなってフラットになってきた、という感覚だったんです。アニメを見る人はアニメしか見ない、という発想なんてなかった。僕たちの感覚では、ゲームにしろ小説にしろ、何かしらコンテンツに関わる仕事をいつかしたいから、今のうちに鍛えておこう、という。みんなで作ったものを披露しあっていたんですが、絵を描いてくる奴もいたし小説を書いてくる奴もいたし、自分でゲームを作っちゃう奴もいた。「ぷよぷよ」のパロディで、下から上に浮いてくるようにDOSで組み直した「ぷかぷか」というのを作ってくる奴がいて、それは大人気でした。"何でもいいからやりましょう"同好会だったんですね。アウトプットとインプットをセットでやっていたんです。見たもの読んだものから影響を受けたら、じゃあやってみよう、という。ごちゃごちゃした模様をじーっと見ていると文字が浮かんでくる立体視ってありますよね。それで新入生歓迎のチラシを作って「内容はここに書いてある通りだから」って言って「読めません」って言われて(笑)。

ーー冲方さんはどんなことをしていたのですか。

冲方丁 : 7人くらいでリレー小説をやりましたね。毎週どんどんリレーでつないでいくんです。みんな意地になって、自分が書いたストーリーにみんなを引っ張り込もうとする。それでものすごい分量になって、最終的には1万ページくらいに(笑)。第一部が完結して第二部スタートになっても、意地になって続けていましたね。

ーーどういう内容だったんですか。

冲方丁 : 巨大な学園という舞台と主人公キャラを設定して、あとは自由にいろんなキャラクターや事件をどんどん差し込んでいったんです。みんな自分が面白いと思う方に引っ張りたがるから、いきなりほのぼのしたラブコメになったと思ったら、次の奴の番でその相手の女の子が突然殺される(笑)。突然不可思議な力に目覚めたり、天変地異がおきたり、UFOが降ってきたりもしましたね。タイトルが「カオス! カオス! カオス!」で、何をやってもいいよ、ということで。一応、ルールは作ったんです。主人公キャラは殺してはならない、世界を崩壊させてはならない、夢オチにしてはならない、など。でもルールギリギリまで攻めるんですよね。死んではいけないけれど冷凍睡眠ならいいだろう、とか。そうしたリレー小説のほかは、読書会みたいなことをしました。でも男子校でそれをやると、みんな我を主張するんですよね。みんな自分が面白い、最高だと思った本を持ってきて、他の奴が持ってきた本はぶっ叩く(笑)。

ーーどんな本が多かったのですか。

冲方丁 : バラバラでした。江戸川乱歩を持ってくる奴もいれば、火浦功先生のような、今のライトノベルのはしりのような本を持ってくる奴もいたし。夢枕獏さんの「キマイラ」シリーズや「餓狼伝」シリーズもあったし、菊地秀行先生も多かった。「『魔界都市〈新宿〉』は是か非か」ということを高校生の分際で言っていたんですよね(笑)。『グイン・サーガ』はみんなに「やめろ」と言われました。「読みきれないからせめて外伝にしてくれ」って(笑)。僕自身は、だんだん小説以外に、思想書みたいなものを読むようになりました。ヘーゲルの『哲学史講義』とか。キェルケゴールの『死に至る病』は何を言っているのか分からないので、全部書き写しました。「何が言いたいんだお前は!」とムカつきながら(笑)。ニーチェの『ツァラトゥスラはかく語りき』は読んだのかな、写したのかな...。本屋に行って何か教えてくれそうな本を選んでは読んでいましたね。

ーー書き写すんですか。ノートに、ですか。

冲方丁 : 大学ノートにボールペンで。縦書きを横書きに写すんです。縦書きを縦書きで写すのだと、だんだん作業をこなすだけになってしまってちゃんと読まないんですよね。縦書きを横書きに写すのでないと頭を使わない。あとはスティーブン・キングはハマりました。『クリスティーン』や『ダーク・ハーフ』は写したんですよ。自分の場合、ハマる=模写なんですね(笑)。ついついやってしまうんですが、『トミー・ノッカーズ』は死ぬほど写しても終わらなくて、『IT』も1巻の途中まで写した時に残りが3巻あると聞いてやめました。僕の高校時代はこれで終わってしまうと思って。

ーー小説を書き始めたのも、高校生の頃ですか。

冲方丁 : 絵で食べていくか、小説家になるかを考えていて、高校生の終わりに、自分は活字で生きようと決めたんです。それで、デビュー作を書いて。

ーー活字で生きようと思って最初に書いた作品が第1回スニーカー大賞を受賞した『黒い季節』だったんですか。

冲方丁 : そうです。川越高校はヘンな学校で、夢を実現するために今から頑張ろうという空気があったんですね。たいてい大学に入るとノリが合わなくて絶望すると言われていて、みんな高校時代のうちに自分が何者になるか、深く考えるようになる。自己実現に対して貪欲な学校だったんですね。だから受験勉強と同時に、この小説を書き上げないと自分は卒業できないんじゃないかっていう気持ちがありました。そんなわけないのに(笑)。毎日小説を書いて、だんだんそっちのほうが重要になっていました。美術部で油絵を描くのはもうやめていましたし。

ーーあ、美術部では油絵をやっていたんですか。

冲方丁 : 文化祭ではベトナム戦争で枯葉剤の影響で生まれた奇形児の絵をいっぱい描いて、「ここまでやるか」と言われました。当時はグロテスクなものに惹かれていたんですね。描き方もドットを1日6時間くらいテンテンテン...と。

ーー点描画だったんですね。絵で食べていくか、というのはイラストレーター的なことかと思ったら、そうした油絵を描いていたんですねえ。

冲方丁 : あ、それで思い出したんですが、『ベルセルク』一巻だけ全部写しましたね。

ーー漫画を、ですか!

冲方丁 : それで、漫画は辞めようと思ったんです(笑)。三浦建太郎との才能の差を感じたこともありますが、漫画は自分に向いていないなと思ったんですね。書き写しているうちに内面描写を増やしたくなるんですよ。でも吹き出しを足していくと絵を書き込む隙間がなくなってしまう。このもどかしさは小説でないと解消できないなと思ったんです。それに当時は紙とペンだけ。フォトショップもなかったし、トーンを買うお金もなかったので、トーンのかわりに鉛筆をぼかして描きこんでいました。Gペンが高いので、これ以上削れないようにとビクビクしていて。それもあったんですよ。漫画ってなんてお金がかかるんだろう、これじゃ食っていけないと思ったんです。小説は大枚はたいてワープロを買って書くようになって、しばらくたってパソコンが一般化されてきて。

ーーお話をおうかがいしていると、すごく充実した高校生活だったのだろうなあと感じます。

冲方丁 : 高校生同士でどうやって時間をうまく使うかという話をしていましたね。睡眠時間はこれ以上削れない、とか。懐かしいですね。

ーー大学に進学して、デビューも決まって。そこからは...。

冲方丁 : 18歳で受賞して19歳で本が出てデビューした後、ゲーム会社に勤めたんです。ひとつは会社、社会を経験したいという理由で、もうひとつはコンピュータを勉強したいという気持ちがあったから。LANの仕組みも知りたかったし、出始めたばかりのOUTLOOKのことも知りたかったし。

ーーむ? 大学に進学されたのでは。

冲方丁 : 大学に入って翌年、大学に行きながらゲーム会社に入ったんです。その間に『ばいばい、アース』と『マルドゥック・スクランブル』を書いていたんです。大学は出版した本を持っていって単位をもらったりして、4単位しか取っていないのに2年生にしてもらいました。授業も1年のうちに何回かだけ行って、断片的なものから総合的に推測して、試験だけ受けていました。そういうことをやっていて生活のつじつまが合わなくなってしまったので、学校は辞めることにして。辞める理由を伝えなくてはいけないので『ばいばい、アース』を持っていって「仕事が忙しいので辞めます」と伝えたら「そういうことならいつでもいいからまた戻ってきなさい」と言われました。それでそのままゲーム会社に勤めて、ひと段落して小説と漫画に集中しつつ、『マルドゥック・スクランブル』の出版先を探し、出版してSF大賞を取って、その少し前からアニメもやらなくちゃダメだと思って...。デビューした時に決めたんですよ。活字離れということが強く言われているけれどその意味が分からない、活字は万能のメディアなんじゃないだろうか、じゃあ全部経験してみよう、と。小説と、ゲーム、アニメ、漫画の原作と、四媒体を全部経験してみて、それから活字離れとはなんぞやと考えようと思ったんです。結局全部できたのは24歳でしたね。

ーーやろうと思ってできることじゃないですよ(笑)。まず、大学生でゲーム会社に勤めたというのは、どのような経緯ですか。

冲方丁 : 一緒にデビューした七尾あきらさんの弟さんが、主にゲームの音楽を作っている作曲家だったんです。そのツテで製作を学ばせてもらいました。契約社員にしてもらった上で、SEGAに送り込まれて、そこで120億かけて大コケしたという巨大プロジェクトのシナリオチームで作業をしていました。

ーー漫画の原作は。

冲方丁 : 七尾さんのデビュー作の挿絵を描いた伊藤真美さんが漫画も描かれている方で。漫画のシナリオを書きたいという話をしたら、伊藤さんが少年画報社で描く時に原作者として僕を推薦してくださったんです。それが『ピルグリム・イェーガー 巡礼の魔狩人』。近世イタリア、ルネサンス時期のファンタジーなんですが、その時にかなりキリスト教の歴史を勉強しました。資料のつまった段ボールを積んで「さあ読むぜ」って(笑)。1冊ずつじっくり読むのが僕の読み方だったんですが、"段ボール読み"がだんだん得意になってきました。流し読みをしつつ、必要な箇所を抽出していくという。その時は近世の歴史シリーズや、中世ヨーロッパの歴史では阿部謹也さんの本をいっぱい読みました。でもヨーロッパばかりだとだんだん飽きてくるので、白川静さんの漢字の成り立ちの本を息抜きに読んでいました(笑)。魔女狩りとかキリストとかオカルトばかりやっていると、対極的なものがほしくなるんです。それが僕の癖でもあって、軽いものを調べていると重いものが読みたくなる。アジアを調べはじめたら、ヨーロッパを調べないと気分が悪くなってくるんです。

ーーアニメにはどのような関わり方をされたのですか。

冲方丁 : 企画、原案、プロット、脚本は一通りやりました。そういえば、その時にアニメーションを何本か見て写しましたね。どんなリズムでセリフを運んでいるのかといったことを知りたくて。自分は言葉を多くしたがる悪い癖があるので、どこまでセリフを入れこめられるのかを確かめたかったんです。あと、同じ風にアメリカのテレビドラマの『CSI』のマイアミ編もシーズン4まで写しました。字幕を見ながらキーボードをカタカタカタ...と(笑)。

ーー本だけでなく、映像までも書き写すとは! では当時読んでいたもので、印象に残っている本は何ですか。

冲方丁 : ジョーゼフ・キャンベルさんの『神話の力』に出合ったのが20歳すぎくらいだったと思います。池袋のジュンク堂が出来たということで行って、ジュンク堂で初めて買った本なんです。以来、10年くらい経つと思うんですが、定期的に100回くらい読み返しています。1回読んで理解しても、次に読むとまた違った理解ができる。子供のための神話の構造なんかについて語られている対談集で、僕にとっては鏡のような本で。自分が吸収した知識を定期的に照らし合わせて確実なものにしていくんです。いろんな箇所に傍線が引いてあって、全部日付が書いてあるんです。3年前にここに線を引いたんだ、ということが分かる、日記にようになっています。人には見せられませんね(笑)。

ーー幅広く読まれていますが、SF小説を系統立てて読まれたりはしなかったのですか。

冲方丁 : 言っていいのか分かりませんが...。ほとんど読んでいなくて。『2001年宇宙の旅』も途中でやめてしまったんです。キューブリックの映画のほうがいいなと思って。もともとあれはキューブリックとクラークの合作として作ってあって、映像でもナレーションがいっぱい入っていたのを、キューブリックが全部カットしたんですよね。想像に委ねたいからって。だから本の出版も遅らせろっていちゃもんつけたんですよ。だからというわけではないけれど、あれは映像の力でいろいろ想像できたんです。もともと想像するのが好きなので、「ドラゴンクエスト」もドット絵のほうは楽しいのに、絵がリアルになってくるとそうでもなくなってきてしまうし。大学の授業で『アンドロイドは電気羊の夢の見るか』について1年間学ぶ授業があって、映画化作品である『ブレードランナー』も観ましたが、あれは原作と違いすぎるのでほっとしました(笑)。自分の創作のスタンスを決めたんじゃないかと思うくらい。まったく違うものを提示することで第三のイメージがそこに現れるんだということを実感しました。両方を経験したことで新たな世界が生まれるんですよね。あとは日本のいろんなSF作品がいかに『ブレードランナー』の衣装デザインや車の形などを参考にしているかも分かりました。

ーー冲方さんの作品は、サイバーパンク系のSFとも言われると思うのですが。

冲方丁 : そう言われて、あ、そうなんだ、と思って、サイバーパンクの代表的な作品であるウィリアム・ギブソンの『ニューロマンサー』も読んだのですが、何が言いたいのかさっぱり分からなくて。ここらへんが似ているんだろうなと思う部分もあったんですが、とにかく文章が、昔自分が頑張って日本語訳したものを思い出して心が痛くて(笑)。SFのジャンルがどうのといったこととはまったく違うところで痛みを感じてしまうので、あれは読めないんです。

ーー意外ですねえ(笑)。そういえば、書き写す作業は、その後は...。

冲方丁 :  キングの『幸運の25セント硬貨』はたまに写します。執筆に疲れると写したくなるんですよね。野球選手が疲れてくると素振りをするみたいに(笑)。読むということは吸収して肉体にするという感覚なので、いいなと思ったものは写したくなる。『幸運の25セント硬貨』に入っている短編はどれも好きなんです。噛んでも噛んでも味わいがある。「一四〇八号室」はその部屋に入るとみんな大変なことになる、という話でこれはサミュエル・L・ジャクソンたちが出演して映画化していますよね。「道路ウィルスは北に向かう」も映像化されている。映像のイメージと自分が書き写した時のイメージを総合していく感じです。この本は『神話の力』と同じくらい何度も読んで、いじくり倒していますね。そういう性格なので、自分で小説を書く時も、軽いシリーズものというのができない(笑)。今回はバロットのこんな事件、ということができなくて、次はこの人がどんな成長をするのか、その人生全部を書いてしまうんです。だから渋川春海シリーズなんていうのは書けない(笑)。読み方からくる書き方なのかもしれませんね。読書体験と執筆体験って裏表なんだと、今気づきました。

ーーところで、アニメや漫画、ゲームなど4つの媒体を経験して思ったことは。

冲方丁 : 活字は離れようがないし、活字離れはありえないですね。今は読む媒体から書く媒体に移ってブログやメールや掲示板が盛んになっていて、ニコニコ動画なんかは映像を見ている間に言葉を叩き込める。活字がいかに娯楽として広がっているかを感じるし、これからまた恐ろしく広がっていくだろうなと思います。それがひとつのコミュニティになると、経済活動が停滞するので困るなあと思っていて。プロでも何でもない人たちがその場の気分でtwitterなどを始めることによって、活字媒体の広がりは加速していくんでしょうけれど、活字の商業的な行為は停滞してしまう。今はアニメ業界の方が一番敏感ですね。このままだと消費で殺されてしまう。でもいわゆる「勝負作品」を作ろうとすると停滞する。テレビのアニメの本数は半数になっていて、この年始早々からスタジオの淘汰も始まっている。今、劇場版を作ったりOVAにしたりしているのは、生き残りを賭けての勝負でしょうね。逆に漫画雑誌はコンテンツを増やそうとしてしますね。この状況に耐えられるくらいのコンテンツを今から1本でも増やしたい。このまま加速的に増えていくのか、一握りのものだけが残るのかは、今年来年あたりに分かると言われてます。小説は今ケータイ小説がありますが、あれを「小説」と呼んだのは発明だと思いますね。小説の枠組みとして考える時にどうだろうとは思いますが、活字が求められた結果のものですよね。自分自身に関しては小説が主軸であることは変わらないと分かりました。そして今回『天地明察』を書いて改めて作家だと思おう、と。

ーーあれ、これまでは何だったんでしょう。

冲方丁 : なんだったんでしょうね。"活字野郎"とか(爆笑)。著述業とか。今回、改めて作家という文字が内包している責任を負おうと思ったんです。それで、名刺にも初めて「作家」と入れました。

ーーこれまでの小説でも、いろいろな試みをされてきたと思うんです。「/」や「=」といった記号を多用したり、漢字のルビにアルファベットを当てたり、韻を踏んだ文章が続いたり。すごく面白いなあと思っていたのですが。

冲方丁 : まず、英語の詩の影響を受けていますね。韻を踏むのは向こうの文化ですし。ルイス・キャロルなんかもすごく言葉遊びをしますよね。円形に文字を配して渦巻き状に読ませたりする。日本語に対する実感としては、アルファベットに比べてものすごく遊べるんです。漢字、カタカナ、ひらがなと、何種類もの文字を使いながら、さらにルビという不思議な表記がある。ルビをふるために印刷技術が発達したくらいですが、これは本当に面白いですね。内心、もっとぐちゃぐちゃにしたいくらいなんですが、そうすると読みにくいと言われてしまうので...。あとは、文字を絵としてとらえているところがあります。ビジョンとしてパッと見た時、どうとらえられるか。漫画の擬音は同じ「バキッ」という音でも文字のデザイン次第で何かが壊れたのか、痛いのか、衝撃を受けたのか表現できる。それに対して活字も、漢字や表意記号を多用してもいいんじゃないかと思って。でもそうすると文章がややこしくなってみんな読めなくなるんです(笑)。

ーードイツ語などを多用したり、『マルドゥック〜』では登場人物がみな卵に絡んだ名前になっていたりするのは。

冲方丁 : 辞書を写すのが好きなんですよね。パッと開いてここからここまでと決めて写したりしていると、言葉のつながりが見えてきて面白いんです。hで始まるとなんとなく統一感があるなー、などと思ったりして、それを使ったりする。名前を卵で統一したのも、カオスの中での整合性をイメージしたからだと思います。何かが共通しているというような、発見のある小説を書きたくなるんでしょうね。

ーーそうした試みをしてきた冲方さんが新刊『天地明察』で時代小説を書いたのが意外にも思えますが、歴史はもともとお好きだったのですか。これは日本独自の暦を作った、渋川春海という実在の人物が主人公ですが。

冲方丁 : 高校時代に出会った人物なんです。16歳の時に暦について調べていたんですね。八卦、六十四卦、七十二候、二十四節気、陰陽道、神道などを調べました。海外にいる頃、日本人の宗教は何だというクエスチョンをよくされて、それが心に残っていて、日本に帰ってきてカレンダーを見ていて、これが日本人にとっての宗教なのかなと思ったんです。すごく緩やかで曖昧で漠然としているけれど、何かしらそこに法則がある。時のめぐり、星のめぐり合わせに対して、ある種の信仰心がある。それは他の宗教とはあまりに違うけれど、言葉にならないものを日々の中に取り入れていく方法に関しては、日本人は巧みなんじゃないかと思うんです。そういうことを考えてカレンダーにハマっていったら、日本で初めて暦を作った渋川春海という人物にいきあたり、さらに調べていくうちに渋川春海自身にハマったんですですね。でも、16歳でどうやって調べたのかは覚えていないんです。日本史のレポートの題材にしたんですが、よく調べたなと思う。

ーーその時からずっと渋川春海のことが心にあったのですね。確かに、挫折を繰り返しても実直に思うところに進んでいく、魅力的な人ですよね。

冲方丁 : いつか小説にしたいと思っていたんですが、手も足もでなかったんです。あまりにも調べなくちゃいけないことが膨大すぎたし、16、17歳だと当時の時代背景もよく理解できていない。ちくちく調べてはいて、SF大賞を受賞した時に『SF Japan』に渋川についての中編を書いたんですが、やっぱりまだ時代の読み取り方を間違えている部分がありました。それで、まだ書けないなとは思っていたんですが、『野性時代』から連載のお話をいただいた時にその中編を見せて、チャレンジしてみたいと言ったら「やりましょう」ということになって。

ーー暦がいかに自分の生活の中に根付いているのか、改めて気づかされました。

冲方丁 : ヨーロッパでは結構有名な話なんですが、キリストの誕生日が12月25日なのは、当時のローマ皇帝がキリスト教を広めたくて、太陽神と同じくらい偉大な人だと伝えるために太陽神と同じ12月25日にしたそうなんです。日付や冬至、夏至というのはそれくらい重要なんですよね。何日が何の日であるか決めるだけで世の中が変わる。そのダイナミズムを実感するのは為政者と研究者で、民衆はそのただ中にいるんでなかなか実感することがない。ただ、僕が海外にいた頃のことでよく覚えているのは、みんな正月が違うんですよ。うちの宗教だと正月はいついつだ、って言う。そういう認識の違いに興味がわいたんですね。ああ、そういえば、高校時代は暦大辞典を見て七十二節気、全部写しました(笑)。六十四卦も写しましたね。今思い出しました。そんな時間があったってことは、高校時代ってヒマなんですね(笑)。

ーーもはや読書道ではなく写し道ですね(笑)。さて、今回は執筆にあたって、新たに資料を集めたわけですか。

冲方丁 : そうですね。研究家の方にどこの大学の昭和何年の何々論文の第一章に何が載っているから見なさい、などと教えていただいて。論文も漢文まじりの旧かなづかいで分からなくて、これも全部写しました(笑)。児玉明人さんの論文などを写しましたね。写していくうちに何がいいたいか、これはこういう文章だということが分かっていくんです。

ーー今後も時代小説をお書きになるのですか。

冲方丁 : 次は水戸光圀です。年内、なるべくはやいうちに『野性時代』で連載を始めようと思っています。光圀は『天地明察』にも登場しますが、担当編集者がいたくこのキャラを気に入ったようで(笑)。初めて日本史を編纂しようとした人なんです。藩でも幕府でもなく、日本を歴史としてとらえようとした。でもそれで民衆を貧困に陥れたという説もあり、聖人君子かどうかはいまだに評価が真っ二つに分かれる人なんです。その前に、最後のライトノベルと謳っている『テスタメントシュピーゲル』が残り2冊なので、それをはやく書いて卒業しないと、僕自身がライトノベルを書けなくなってきているので...。まあ、あれがライトノベルなのかという話もありますが(笑)。とにかく、きちんと責任を果たさないといけないなと思っています。

ーー『マルドゥック・スクランブル』劇場版アニメ公開、『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』アニメ化決定も発表になりましたが、今相当お忙しいのでは。

冲方丁 : いまだに年が明けていないですね。まだ年末気分。FAXを送りながら雑煮食ってましたから(笑)。

ーーでは最近の読書生活というと、資料中心ですか。

冲方丁 : 定期的に懐かしいものを写しています。『神話の力』の中から気が向いた章を選んだり。最近は、そろそろ真面目に聖書を読み返さないと、と思っています。子供の頃は旧約は「すげー海が割れたー!」と、アクション巨編として読んだし、新訳もマグダラのマリア萌えしたりしていましたから(笑)。今、大人の頭でもう一度読んでみたいですね。コーランも断片的にしか読んでいないので、きちんと読みたいなと思っています。





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(*)アニメ「蒼穹のファフナー」動画
http://www.dmm.com/digital/bandai/-/title/=/title_code=430/photogallery-001

文芸統括の冲方丁(うぶかたとう)が繰りひろげる物語展開は、まさに壮大。

<あらすじ>
日本の片隅に浮かぶ竜宮島に、ある日突然、不思議な声が響き渡った。「あなたはそこにいますか…」そしてその瞬間、謎の敵によって竜宮島は襲撃される。島に暮らす少年・真壁一騎は、切り札として用意された兵器・ファフナーに乗り込み、戦うことを決意するのだった。


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(*)アニメ「シュヴァリエ」動画
http://www.dmm.com/digital/bandai/-/title/=/title_code=722/photogallery-001

冲方丁の原作を元に小説、コミックス、アニメといったメディアミックス展開で話題を呼んだ作品。

<あらすじ>
革命前夜のフランス。最愛の姉・リアが謎の死を遂げたことから始まる。弟・デオンはその真相を追うが、それは単なる殺人事件に留まらず、ヨーロッパ全土を震撼させる事態へと繋がってゆく。果たして、姉を殺害した者とは誰なのか? その理由とは? 姉弟の絆を背に駆け抜けるデオンが最後に掴むものとは?



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(*)注目の話題
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< 冲方丁(書籍,著書,資料)>
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・光圀伝 冲方丁
・天地明察 冲方丁
・OUT OF CONTROL 冲方丁
・オイレンシュピーゲル 冲方丁
・スプライトシュピーゲル 冲方丁
・テスタメントシュピーゲル 冲方丁
・マルドゥック・スクランブル 冲方丁
・蒼穹のファフナー 冲方丁
・シュヴァリエ 冲方丁
・黒い季節 冲方丁
・ばいばい、アース 冲方丁
・微睡みのセフィロト 冲方丁
・カオス レギオン 冲方丁
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